ゼロから始めるレキシオ(Lexio)攻略⑧~全国大会で感じた戦略の重要さ後編~
こんにちは!
ライターのカツです。
前回記事
では、『レキシオ』の「運」以外の要素、つまり戦略面でのテクニックを解説しています。
ですが、いくら戦略面でのテクニックを身に着けたとしても、『レキシオ』は百戦百勝になるようなゲームではありません。
今回は、その前提を踏まえた上で、少しでも『レキシオ』の勝率を上げるために使えそうな戦略面でのテクニックと、手強いプレイヤーと対峙する際に必要な心構えを解説していきたいと思います。
2024年以降のレキシオチャンピオンシップ(以下JLC)に出場したい方は特に、最後までお読みくださると幸いです。
なぜ『レキシオ』には揺らぎが生じるのか
『レキシオ』は将棋やチェスのような運の要素が介在しない「アブストラクトゲーム」ではありません。
配牌そのものが運次第であることはもちろん、相手の持っている牌が不透明である点も、公開情報のみでゲームが進行する将棋やチェスとは明らかに違います。
現に『レキシオ』では相手の牌が本来読みやすい2人戦時にはランダムに全体の牌から10枚の牌をランダムに裏返しで抜くというルールがあり、この点からも『レキシオ』が徹底してアブストラクトゲームから外れたデザインを目指していることが分かります。
このように、配牌自体の運に加えて『レキシオ』では「相手の手が予測しにくい」という点で、ゲームに揺らぎが生じやすいといえます。
現に家族で『レキシオ』を遊んだら大人が子供にあっさり負けたという声もSNS上でも見られます。
これはある意味『レキシオ』が目指したデザイン通りの結果ともいえるでしょう。
家族でレキシオ
息子114点
ママ48点
パパ30点
おかしいくらいに負けたー。 pic.twitter.com/YWdResCNDy— ゆーし (@54BckqQNZh7sZpC) July 8, 2023
それでも『レキシオ』が「運ゲー」ではなく「戦略ゲーム」な理由
確かに『レキシオ』は運要素も大いにあるボードゲームですが、完全に配牌次第の「運ゲー」かと言われたら全く違います。
現に、JLCの全国大会で上位に食い込んだ人たちと対戦する機会もありましたが、彼ら彼女らは皆一様に「強い」と感じる動きを見せてました。
最下位に沈んだ私も配牌次第でいくつかは順位が上がったかもしれませんが、せいぜい2つか3つが限度だったように感じます。
それくらいに、運以上に実力差を感じる局面が多くありました。
JLC本選が終わって約1ヶ月。
私なりに色々と『レキシオ』が戦略ゲームである理由をルール面から考えてみたのですが『レキシオ』のルールで特徴的なのは、以下の2つだと思います。
①「単体で強い牌」と「強い役」が別物である点
②2位以下が「上がり順」ではなく、1位が上がった時点での牌数で決まる点
①に関しては、たとえば最強の牌である「2」を複数枚持っていたとしても、後の「出しにくい牌」を効率的に出す方法を考えなければ、下位に沈みやすいといえます。
たとえば「2」を3枚持っている状況で、単体でそれらを出していけば2~3回は親を取れますから、有利ではあります。
ですが、「2」は残すと危険な牌でもありますから、相手が複数枚から成る役を作って牌を減らしていくと焦りも出てきます。
その中で確実に親を取って、自分も牌を減らそうとなると、時には「2」をストレートなど弱い5枚組の役に組み込んででも、消化しないといけないこともあります。

また、②に関しても注意が必要で、特に熟練のプレイヤーは上がり方がうまく、他プレイヤーに「2」を消化させずに上がる方法を熟知しています。
そのため「強そうなプレイヤーが抜けた後安全に2位上がりを目指す」といった様子見の運転が許されないのも『レキシオ』の戦略的に難しい所でもあります。

このように『レキシオ』は運の絡むゲームでありながら、同時に戦略次第で大きく得点差が出る要素もあるボードゲームといえるでしょう。
強いプレイヤーは「ゲームの揺らぎ」すら乗り越えられる?
さて、前回記事の内容と重複しますが『レキシオ』で生じる揺らぎとは、以下の2点です。
①配牌の配牌の運による揺らぎ
②他プレイヤーの実力やクセによる揺らぎ
①に関しては、残念ながらコントロールのしようがありませんが、その分『レキシオ』は複数ラウンドに渡る得点制である上に大富豪のような「負け」によって次ラウンドにペナルティが課される訳でもありません。
そのため、配牌が悪いラウンドでは「勝つプレイング」よりも「大負けしないプレイング」が重要となります。
そして②は麻雀などとも共通する特徴ですが、対戦相手の実力やクセに対しては一応対策があります。
それは、最初の1~2ラウンドで同卓した相手のプレイングを見極めることです。
たとえば親をできるだけ取ろうとするプレイングや、相手の牌が少なくなったところで一気に複数枚の役を出して上がろうとするプレイングなど、全国大会でも人によってプレイングは様々でした。
特にJLCなど実力が拮抗した卓では、この「対戦相手のプレイングのクセ」を早期に見破れるかどうかで、大分得点差が出てくるように感じました。
現に、ある参加者に話を聞いたところ「遊んだことのない相手ばかりなので、最初の2ラウンドは相手のプレイングを見分けることに注意していた」と言っていました。
逆に言うとプレイングを見破られないように、適度に戦術を配牌によって変えていくのも有効といえるでしょう。

実力が高い卓ほど「事故待ち」は通用しなくなる
卓についた人の実力次第で、最適解となるプレイングは異なります。
配牌が悪い時にはどのみち「大負けしない」を目標にするしかないのですが、配牌が「少し良い」くらいの時が、一番難しいのです。
これは全国大会で痛感したことなのですが、実力が高いレベルで拮抗していると「相手の事故待ち」で大負けしないようにプレイするだけでは、得点は減る一方です。
理由は簡単で、実力が高い卓になるとすべての対戦相手が「ミスをしない」からです。
そうなると2位に入るくらいではさほど得点が増えず、一度でも下位に沈むとそのわずかな貯金も搾り取られてしまいます。
確かに実力差があるテーブルでは、配牌が「少し良い」程度の時は無理しなくても「大負けしなければいいか……」と安全圏の戦いをしていれば、いつか誰かがミスをして得点が増える可能性も高いです。
しかし、高いレベルで全プレイヤーが拮抗した卓では、牌が少しでも良さげだと感じればリスクを背負ってでも「1位抜け」を積極的に狙って行かないと、得点がトータルで増えません。

ちなみに当然のことですが「誰がどう見ても強い牌」の時は相手のレベルに関係なく、全力で相手を大負けさせに行くのが正解です。
このように配牌が「少し良い」時に勝ちに行くクセをつけることで、レベルの高い相手とも渡り合えるでしょう。
たくさん『レキシオ』を遊んで色んな人のプレイングを見よう
以上、ここまで偉そうなことをたくさん書いてきましたが、私もたくさん『レキシオ』を遊び、家族や友人などあまり遊び慣れていない相手も含めて色んな人に「負けてきた」人間です。
もし『レキシオ』を強くなりたいと思うのであれば、やはり一番の近道は「たくさん遊ぶ」ことだと思います。
ワンプレイ数分のゲームなので、ゲーム会などに持ち込めば隙間時間にもよく遊べるので、ハードルは低いと言えるでしょう。
卓を立てるためにもぜひ『レキシオ』を手元に置いておくのはいかがでしょうか。
最後までお読みくださりありがとうございました!
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